【アークスタッド溶接(ARC STUD WELDING)】
アークスタッド溶接(ARC STUD WELDING)
アークスタッド溶接は建築土木のシアコネクターの溶接に使用されるスタッド溶接であり、スタッド溶接といえば、この溶接法を指す。
この方法は図1に示すように、母材に接触させたスタッドを制御装置の働きで自動的に引き上げ、アーク発生をさせる。
その後所定の時間溶接電流を流し、母材とスタッドの両者を溶融させた後、溶融池が形成されたところでスタッドを母材に圧入し、それと同時に溶接電流を遮断する。
スタッドと溶接部分が一体化し固まり溶接が完了する。
なお、スタッドの先端にはアーク発生を容易にし、脱酸材の動きをするアルミボールが込まれている。
また、スタッドの先端部には外気を遮断し、溶接部に適当な形状のカラーを形成させる磁器製のフェルールが装着され、溶接終了後に壊して取り除かれる。
スタッド溶接法の特長は、大電流で短時間に溶接が簡単にでき溶接歪が小さく低コストな接合法である。
溶接条件は基本的には軸径(断面積)に大きく依存し太くなるにつれて溶接電流、時間を増加させていくことになるが、
適切な溶接条件はスタッド径に応じて確立されており、ほとんどはリモートコントロールのダイヤル設定のみで難しい操作はない。
参考として頭付きスタッドの溶接条件例を表1.2に示す。
溶接条件は、頭付きスタッド直径13mmでは、850A,0.7秒、同22mmで1800A,1.2秒程度である。
なおスタッド協会では溶接技術者の技量検定(基本級[下向き]と専門級[全姿勢溶接])が行われ、資格を認定し育成を行っている。

ご相談・お問い合わせについては、
お電話または、専用フォームよりお気軽にどうぞ。
Copyrght(C)2011 NAO